いんちき釣師の奮戦記番外編・北海道 道の駅スタンプラリーの旅
行き当たりばったり道北編@
【7月20〜21日】14箇所スタンプ!
【第1日目-札幌-小平-羽幌-遠別-天塩-中頓別-猿払-稚内泊
【第2日目-稚内-中川-音威子府-枝幸-雄武-興部-西興部-幌加内-深川-札幌】
 7月20日。超思いつきで「釣&ドライブ&スタンピング」札幌から北上し“行ける所まで”行ってみるコトにする。大体「どこまで行けるのか?」「日帰りなのか?」すら計画しないという無謀極まりない企画。誰が悪いのか?

 早めに札幌を出発し、先ずは釣り。増毛周辺の箸別川。大小のヤマメが沢山の魚信を送ってくれた。ありがとうございます。しかしながら車で待機させている“ももすけ”がうるさいので30分程で終了。そのうちエサにしてやる。
 留萌市を抜け【おびら鰊番屋】へ。元の鰊番屋。「鰊」って「鯡」とも書いて、幕藩時代当時、米の取れない北海道・松前藩は“俵物”(ニシンやコンブ、サケ等)で藩経済を支えていた。その中でも特に“金肥”呼ばれたニシンは珍重され「ニシンは魚に非ず」って意味で「鯡」と書かれるようになった・・・と、言われているんだって。まぁニシンにノスタルジーを感じる世代でもなく、「たまに、釣りに行くと釣れる」程度の認識。隣には開拓資料館。いやー大変だったんだろうなぁ。道の駅建物に入ると左手に「ニシンの水槽」があり、生きて泳いでいるニシンが見られる。その生きたニシンを見ながら食堂ではニシン蕎麦なんかも食べられる。


 苫前を抜け【ほっと・はぼろ】へ。苫前でのヒグマ事件なんかを話しつつ羽幌。みのや雅彦で有名。・・・有名かな?高校時代に学園祭に来て、みのや雅彦のお兄ちゃんが心臓が逆についていてTVの「奇人変人なんとか」って番組に出て白いギターをもらった・・・てな心温まるエピソードを思い出す。 道の駅は温泉施設に仮住まいって感じ。沢山の入浴客が訪れている様子。中には水槽があってソイやヒラメ、カレイ等が元気なく泳いでいる。「白いナマコ」も入っているって書いてあったけど確認できず。海沿いなのでさすがにお土産も海産物が多い。

 北上。初山別村を抜けて遠別【富士見】へ。坂の上の方に建物。でもスタンプは下の産直市にある。上の建物は・・・レストランか。丁度お昼だし、ここで頂くことにする。階段を上って上へ。景色は綺麗だね。利尻富士が目の前。食事は・・・“いんちき釣師”が「鉄火丼」 “ももすけ”が「ホタテカレー」・・・・途中で交換して食べた。交換後の感想はお互いに「こっちのほうがマシ」 景色の綺麗なレストランでその分、料理人が景色に見とれてしまい、料理に集中できないに違いない!

 北上。初山別を抜け【てしお】へ。共用されたばかりの道の駅。シジミが特産らしく、様々なものが商品化されている。“ももすけ”がおやつにと「シジミパイ」を購入。大事そうにカバンにしまっている。コレが後で“事件”となるのだが・・・以前、インドの映画を観たときに、主人公の女性が困窮し食べるものが無く、河口で“シジミ”を採ってきて食べようとするのだが、途中、道で知り合いと出会い「シジミなんか採ってどうするのか?」と聞かれ「アヒルにやる」と答えていた。インドでは人が食べる物では無いのかも知れないね。特産品を全面に押し出して頑張っている道の駅は好き。

 ここからオホーツクへ抜ける。中頓別【ピンネシリ】へ。途中の道が悪い。メインのドライバーは“いんちき釣師”で“ももすけ”は助手席でナビゲーターをするんだけど、これがヒドイ。度々近道だと言ってとんでもない道を選択する。確かに道は在ったし、目的地にも着いたけどさ。先進国なのに「砂利道」は走りたくないよ。車も痛むし。 そうそうピンネシリ。山小屋風。ログハウス風とどう違うのかって聞かれると困るけど、とにかく大きな山小屋。どこかの山の入山事務所みたいな機能も兼ねているらしく、入り口に入山者名簿がある。中は展示場に色々なものが展示してあり、中々興味深い。えーとピンネシリってなんだっけ?そうそう山の名前だ。


 いよいよオホーツク海。オホーツク海って見たこと無い。こうやって考えると北海道に住んでいながら行った事無いトコロって多いよね。浜頓別を抜け【さるふつ公園】へ。ひろーい公園になっていて、宿泊施設、温泉、キャンプ場などがある。ところがここまでで既に夕方。天塩辺りで「今日はどこかに宿泊する」とは決めたんだけど、その「どこか」は決めていない。ここの道の駅の宿泊施設にも電話したんだけど連休ということもあり、満室。「まぁなんとかなるべ」とココまで来た。さてここから近くて大きな都市といえば稚内。道の駅は無いけど宿泊するために稚内へと車を走らせる。また、謀ったように曇ってきて、焦燥感を駆り立てる。「最悪、車中泊すればいい」と“いんちき釣師”。釣で慣れてるし。ところが“ももすけ”は大反対。理由は「むくむから」だって。もう、むくんでんじゃん! まぁ取り敢えずは宗谷岬を見学。ここが最北端なんだねぇ。
ん?海をのぞいて見ると魚がうようよと居る。とたんに“釣師”としての本能が! 脳内では90%以上の確率でそこで泳いでいる魚が何かを分かっているんだけど、やおらトランクから竿を出し釣り。1秒かからず“ウグイ様”(笑) 観光客は寄ってくるし、中学生くらいの男の子も竿を出すし。“ももすけ”の「泊まる所も決まって無いのに、釣りかい!しかもウグイじゃん。ウグイなら家の近所で釣ればいいべさ!」という無言の視線に耐えられず釣りは終了。稚内の市内へと向かう。

 稚内って思ったより小さい街なのね。何軒かホテルを回ってみたけどどこも満室。ここまで来る間にも豊富温泉で宿を探したけど満室。気に障る断り方をされた。日高晤郎ショーで晤郎さんが「最北の温泉郷。とってもいい所」と言っていたのに! 稚内での宿探しは続く。稚内を担当エリアに持つ友人に電話。なにかいい案は無いか聞くけど、オーグッドアイディアは無し。かわりにおいしい料理屋さんは教えてもらう。既に何軒目かも分からないけどようやく一部屋発見。まさに発見という感じ。ホテル・サハリン。サ、サハリン?樺太かい。まぁこの際文句を言えるような立場ではないし。時間も遅かったので食事は無し。せめて港町ならではのおいしい晩御飯を食べよう。先ほど教わったお店へ出向く。近くの漁港ではなにか鄙びたお祭りをやっていて閉めているお店が多い中、この店はやっていた。店名を忘れちゃったけどおいしいお食事にビールを頂き、機嫌も直る。上機嫌でホテルへ戻り就寝。今日一日の疲れを落とした。

 翌日、お食事を頂いて出発。実は夜の内に小腹をすかせた“いんちき釣師”ががさごそと“ももすけ”のカバンを物色。【てしお】で購入した「シジミパイ」を発見。コレ幸いとお腹に収めた。朝になってそのことに気づいた“ももすけ”が騒ぎ出した。なんとかなだめようと「そんなに美味い物ではなかった。味は醤油味で和風ピロシキみたいな感じ」と話してもダメ。特に食べ物の恨みは恐ろしく、この後、1年間に渡り「一人でシジミパイを全部食べた」と言われ続け、無理矢理十字架を背負わされることとなる。タヌキのように執念深い。でも大体さ、2人で回っているのに「シジミパイ」を一つしか買わないっておかしくない?

 内陸部を南下、【なかがわ】へ向かう。ここも聞いたこと無いね。朝早く出たので開店と同時に到着。農家(?)のおじさんが直売所の準備中。中も写真展やなんかは見られたけど、売店等は未だ閉まっている。供用されたばかりらしく、綺麗な道の駅だった。


 更に南下、【おといねっぷ】へ。途中、天塩川の側の道を走るのでたまらず釣り。釣果は無いに等しく、まぁ竿を出しただけで満足するかっ・・・さて次に向かうかって、おい!車のエンジン掛かんないぞ!げ!バッテリー上がってるぅ。なんで?え?エンジン切ったの?ライトつけっ放しで? なんと“ももすけ”がいらない気を使ってエンジンを停止。ライトはつけたまま。実は“いんちき釣師”の愛車は大阪で購入しているので「寒冷地仕様」ではない。北海道に来てコレで2年目のわが愛車は寒い北海道の冬を過ごし、バッテリーが弱っていた。しかもココは釣りをするために川まで降りて来ていて車なんか通らないし、携帯電話も圏外。
最悪、国道まで歩いて戻り、助けを呼ぶしかない。だーなんてことしてくれたんだ!と、そこへ、こんな人里離れた場所に車が入ってくる。カヌーを積んだランクルだ。「どうしたのさ?」年配のドライバーの方が降りてきて声をかけてくれた。「実はかくかく、しかじかで・・・」と事情を話すと、直結してくれるとのコト。しかもちょっと以前に万が一を考えて「直結用コード」をトランクの片隅に積んだばかり。助かったー。頼もしいランクルのエンジン音が天使の歌声のように川面に響き渡る。きゅるきゅるとセルがまわり、エンジンが掛かる。何度もお礼を言って国道へ戻れた。実は“いんちき釣師”はあまりカヌーをする人が好きではなかった。なにせ釣りをしているとカヌーが近づいてきて“台無し”ってコトが数回あり「カヌーとジェットスキーは天敵」と決めていた。この事件のお陰で「カヌー乗り」は恩人、今後、釣りをしていて近づいてきたら気持ちよく竿を収めよう。と認識を新たにした。だから今は「ジェットスキー」のみが天敵。支笏湖でジェットスキーに向かって石を投げていた釣り人の行為を「とんでもない」としながらも「まぁでも、気持ちも分からないでもない」という感じ。

 なんとか無事に【おといねっぷ】へ。“ももすけ”には新しいバッテリーを買わせることにした。道の駅はこじんまりとした感じでかわいい。こういうところは周囲に何もなく、長距離のドライバーにはありがたい道の駅だろう。ちょっとある方面からは入りにくい駐車場だったかな。

 ここから再びオホーツク海沿岸へ。【マリーンアイランド岡島】到着。海沿いの道で警察がスピード取締りをしている。とばしちゃいそうな道だものね。ここでお昼を頂く。“いんちき釣師”は相変わらずお蕎麦。“ももすけ”も相変わらずラーメン。油大好き。海産物のお土産を見学しつつ、マリーンアイランドって言いすぎじゃない?なんて思っちゃう。ちなみにここの住所は“枝幸郡枝幸町字岡島1978番地の2”なんだけど枝幸郡枝幸町は読めなかった。

 海沿いを南下、【おうむ】へ。かのサリン事件のせいで微妙な被害を被ったとか・・・被らないとか。最近では甲子園に出場したりして知名度はUPだよね。でも道の駅にはまるでやる気が感じられない。たまたまだったのかもしれないけど、電気まで消えていて、寂しい感じだった。展望台があるらしいんだけど、いいや、また今度。暗いし。寂しいわ。

 更に南下、【おこっぺ】へ。おこっぺ!なんて素敵な響き。大阪に就職して、「どこ出身なの?」って聞かれて「おこっぺ!」って答えたい。どんな字さ。興部←どう間違っても「おこっぺ」とは読まないね。大阪府にある「放出」も「はなてん」とは読みにくいけどさ。 なんかの駅と兼用。“ももすけ”がアイスクリームを食べた。過去最高の美味さだったらしい。絶賛。

 今度は内陸部へ向かい【にしおこっぺ花夢】へ。にしおこっぺ!これもいいね。響きが。ここはすっごい鼓笛隊が居て時間時間に演奏を聞かせてくれる。特産はシカ肉。シカ肉を食べたことが無い。父が「シカ肉は最高だ。もう一度食べたい」と言っていたのを思い出し、シカ肉の大和煮の缶詰をお土産に購入。食べた感想は
「ふーん」だった。軽食コーナーの「シカ肉カレー」に心が魅かれたけど生憎と売り切れ。今度来た時は是非食べてみたい。
 士別、風連町を抜けて【森と湖の里ほろかない】へ。途中事故を目撃。ここまでかなりの長距離運転だし、気を引き締めないとね。美深に向かうかどうかで若干迷ったけど安全第一で断念。今後に回すことにした。幌加内と言えば蕎麦でしょ。お土産は決まり。温泉施設併設の道の駅で綺麗。どこも綺麗にしているよね。士別って自殺が多いって本当?“ももすけ”が言ってるけど信じられない。士別→死別だからなんだってさ。ま、話半分だな。
 この後、名寄川で釣りをする。バッテリーを上げた手前、文句は言わせない。
 文句は言わせなかったけど、携帯に「まだ?」「まだ?」「もう死にそう」と嫌がらせメールを連発。辛抱できなくてギブアップ。虫に襲われたんだってさ。虫の方こそ災難だ。

 【ライスランドふかがわ】オープンしたて。7月1日だったかな?道の駅として作られたので、他の兼用道の駅と違い、力が入っている。特産品のお米をの商品はもちろん、精米を体験できるコーナーなど盛りだくさん。供用されたばかり、祭日、と言うこともあり、大盛況。うろこ団子を頂いてみる。べこもちみたいだね。“ももすけ”はまたソフトクリーム食べてるよ。困ったね。

 札幌ヘは高速道路で帰った。これから岩見沢、江別、札幌と混雑した道は厳しい感じだったので。道北方面は普通に国道を走っていても携帯が“圏外”になることが多かった。山の中とかなら分かるけど・・・先進国じゃないみたいだ。以前、携帯が出始めの頃、周囲が携帯を持ち始める中、最後まで頑強に持つことを拒んだ。四六時中、仕事に管理されるじゃない! 最後は業務命令で仕方なく持たされたけど、その時“圏外”はうれしかった。当時「ツーカーホン関西」で繋がりが悪く、良く圏外になった。マンションの影なんかでも圏外なり、面倒な時は携帯の電源を切り、電話に出なかった。「いやーツーカーホンだから、つながれへん」と笑っていれば済んだのに。それから数年、携帯が圏外になると不安になる。社会に馴らされてる!

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